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第7回デバンニング雑学講座

皆さんこんにちは!


龍輝物流、更新担当の中西です。

 

 

デバンニングの歴史 〜物流革命を支えた“荷下ろし”の進化〜


今回は、物流の現場で欠かせない作業「デバンニング(Devanning)」について、その歴史的な背景と進化の過程をたっぷりと解説していきます。

普段、何気なく使っている「コンテナ」。このコンテナから貨物を取り出す作業、すなわちデバンニングは、実は現代の国際物流を支える重要工程のひとつです。では、このデバンニングという作業は、いつからどのように始まり、どのように進化してきたのでしょうか?


1. デバンニングの起源:海運と港湾作業の変遷から

 

デバンニングの起源をたどると、19世紀末〜20世紀初頭の海運時代に行われていた**港湾の「バラ積み荷役」**にたどり着きます。

  • 船が入港すると、荷役労働者(ドックワーカー)が手作業で積み荷を一つ一つ荷下ろし

  • 荷の形や重さ、大きさがバラバラで、破損・盗難も多発

  • 荷下ろしに数日〜1週間以上かかることも珍しくありませんでした

 

このような手間と時間のかかる荷役を劇的に変えたのが、コンテナの登場です。


2. コンテナの普及とデバンニング作業の誕生

 

1956年、アメリカの実業家マルコム・マクリーンによって、**貨物を専用の鉄製箱(コンテナ)に詰めたまま輸送する「コンテナ輸送」**が考案されました。

これにより、

  • 輸送中の荷崩れ・盗難が激減

  • 船→トラック→鉄道と、貨物が箱ごとスムーズに移動可能に

  • 港での積み下ろし時間が大幅に短縮

 

このとき、コンテナから荷物を取り出す作業が必要となり、デバンニング作業が誕生したのです。


3. 日本におけるデバンニングの歩み

 

日本では1960年代、東京港や神戸港においてコンテナ船の試験運用が始まり、1971年には日本初の本格的コンテナ埠頭が東京・大井に完成

以降、輸出入貨物の大半がコンテナ化されるようになり、それに伴ってデバンニング専門の事業者や作業チームも生まれました。

  • 初期は港湾労働者が手作業で対応

  • 現在では、物流倉庫や流通センターでの荷下ろし専門スタッフが担うことが主流に

  • デバンニングのスピードと正確性が、物流の流れ全体に影響を与える重要工程に


4. 近年のデバンニング:多様化と効率化

 

21世紀に入り、国際物流はさらに複雑化し、デバンニング対象の貨物も多様化しています。

  • 家電・アパレル・雑貨・食品・資材など、多岐にわたる商材

  • 冷蔵コンテナ・パレット積み・バラ積み・大型品など、作業方法も多様

  • 作業現場ではフォークリフトやハンドリフト、バーコード検品システムの導入が進む

 

さらに、人手不足への対応としてAI・ロボット化の導入実験も行われており、デバンニングの未来は今まさに進化の真っ只中にあります。


✨まとめ:デバンニングは“縁の下の力持ち”のプロの技

 

表舞台には出ないけれど、物流のスタート地点を支える最前線にあるのがデバンニングという仕事。
「コンテナの中身を的確に、迅速に、安全に下ろす」――その積み重ねが、スムーズな流通を実現しているのです。

次回は、そんなデバンニングの現場で守られている“鉄則”について詳しくご紹介します!

次回もお楽しみに!

 

 

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